スタート 11時04分39秒 チェッカー 16時05分31秒
路面コンディション ドライ
FCY導入
1回目 12時49分35秒〜12時51分33秒
2回目 13時43分03秒〜13時44分34秒
3回目 14時23分12秒〜14時29分17秒
4回目 15時55分30秒〜15時57分20秒
気掛かりであった大型の台風が沖縄付近に居座ってくれたため、天候は崩れることなく迎えた決勝日。早朝のチームミーティングで3号車(ENDLESS AMG GT4)のメンバーと、細かな部分まで確認した。特にピットストップについては綿密に調整を行う。ルーティンのピットストップはもちろん、セーフティカーが導入された際などのイレギュラーなピットストップの際の優先順位など、様々なシチュエーションを想定して打ち合わせを行った。
迎えた決勝レース。スターティングドライバーは石坂。これまでのレースのように、自分たちのペースで無理なく……と言う指示は出さない。スタートからプッシュし、6号車についていくよう指示を送る。一度、離されてしまうと、追いつくのは厳しくなるからだ。序盤はトップと4秒以内の差で追走。20ラップ過ぎには3秒、25ラップ過ぎには2秒以内に詰め追いかける。
最初にピットストップしたのは6号車。3ラップ後に石坂もピットストップし、花里にスイッチ。ここで交換するタイヤをフロント2本のみにすることで、ピット時間を短縮することに成功。花里をトップで送り出すことが出来た。この時点で6号車は3番手、そして目下のライバルである225号車が26秒差で2番手に浮上してきた。まずまずのペースで逃げる花里だが、45ラップ過ぎにFCYが提示される。すると、花里はFCY解除からのペースをなかなか上げられずタイム差が60ラップ過ぎには13秒にまで縮められてしまう。
ここで早めにピットストップして伊東にスイッチ。その後225号車もピットストップし、伊東がトップに返り咲いた。70ラップ目に2回目のFCY提示があり、解除後の225号車との差は16秒。伊東は225号車よりも速いペースで逃げ、100ラップ目には、その差を32秒にまで広げることに成功。102ラップ目にピットストップを行い、再び、石坂にスイッチした。
すると、2番手の225号車がコース上でスローダウン。ピットには戻ってくるが大きく遅れてしまう。これにより6号車が2番手に浮上、225号車はその後方の3番手でコース復帰となった。
石坂はこのままリードしトップでチェッカーを受け、待ちに待った勝利を掴むことに成功。21シーズン最終戦の岡山ラウンドでデビューした13号車GRヤリスは2位表彰台を獲得するも、今シーズンに入ってからも2位というトンネルから抜けることができなかった。しかしこのもてぎで念願の初優勝。これまで多くの経験を積み重ねてきた渡海監督を始め、ドライバー、メカニックも目頭が熱くなっていた。
特にチェッカーと同時に目が潤んでいた。「これまでスーパー耐久で表彰台のいちばん高いところには上がっていたけど、自分はドライブしていなかったので……。今回は足を引っ張った部分あるけど、(自分が)走った中でいちばん高いところに立てたので、これまでとは違う嬉しさでいっぱいです」と花里。
貴重な30ポイントを上乗せして、13号車のシリーズポイントは110ポイント。一方、ランキングトップにつけている225号車もトラブルをはねのけて3位表彰台を獲得。18ポイントを加えて123ポイントとなり、その差は13ポイントとなった。巻き返すにはまだまだ厳しい状況ではあるが、今回のレースのようにチームが一丸となって熱い戦いを繰り広げれば、十分に巻き返せるはずだ。残すは次戦の岡山ラウンド、そして最終戦の鈴鹿ラウンド。特に次戦の岡山は、渡海監督の地元とも言うべきサーキット。それだけに今度はドライバー、メカニックが優勝を監督にプレゼントしたい。
Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://supertaikyu.com/