レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2023 第3戦 スポーツランドSUGO 13号車
トップページ >> モータースポーツページ トップ >> スーパー耐久シリーズ 2023 第3戦 13号車 レポート

マシン #13 ENDLESS GR YARIS
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー/伊東 黎明
Dドライバー/岡田 整
監督 / 渡海 正雄

前戦富士24時間レースで見事優勝を果たした#13 ENDLESS GR YARIS。シリーズランキングもクラス首位に浮上した。しかし今回はウエイトハンデ55kgを背負った不利な状況でのレースとなる。重い車体は加速にもブレーキにも不利だが、チーム力を活かして着実にポジションを上げ、確実なポイント獲得を目指していく。ドライバーは不動の4名で挑む。

予選
A 花里 祐弥 1’32.777 クラス4番手
B 石坂 瑞基 1'32.430 クラス3番手
C 伊東 黎明 1’33.230 クラス4番手
D 岡田 整 1’34.593 クラス2番手
→A+Bドライバー合算による予選結果4位

7月8日土曜日の予選日は朝から土砂降りの雨。13時45分から開始された予選は一旦雨が上がりドライ路面でのスタートとなった。時折雨がパラつくがドライ用スリックタイヤで予選は進行。花里、石坂と順調に走行するが、トップの#225 KTMS GR YARISとは約1秒の差があり予選は4位。ただサクセスウエイトによるタイムへの影響は大きいものの、安定したラップが刻めることを確認。決勝ではタイヤをいたわりつつペースを保ち、上位フィニッシュを狙う。

決勝

スタート前は30℃を超える快晴だったが、スタート直後に曇り始めて雨が降り始める不安定なコンディションの中、13時57分にブラックアウト。スタートドライバーはAドライバーの花里。今回のレースも主催者から花里がプロドライバー認定されたことによるハンディキャップ60秒停止が課せられていた。その分のロスを挽回するべく序盤からハイペースで周回を重ねたいが、55kgのウエイトハンデによって思ったようにペースが上がらない。

35周目、ハンディキャップの消化のためピットイン。60秒停止してコースに戻ったことで2位から4位に後退。38周目に再びピットインして花里から石坂にドライバーチェンジ。5位でコースに復帰となった。

石坂はハイペースで追い上げてポジションを回復。3位まで順位をアップする。65周目にセーフティカー導入に合わせてピットイン。伊東にドライバーチェンジした。セーフティカーのタイミングを利用してロスを最小限に抑えて最後のピットインをすることができた。この作戦がうまく作用して上位との差を大きく詰めることができた。

残り60分の時点で実質1位の#6 新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10と#13の差は6~7秒ほど。優勝の行方は最終ドライバーに託された。伊東は#6との差を徐々に詰めるが、残り20分でタイム差は約4秒。全力で逃げる#6をさらに追い上げるべく、伊東は最後にベストタイムを出す渾身の走りを見せる。

しかし伊東のラストスパートも実らず、#13は2位でチェッカー。ただ55kgのウエイトハンデ搭載と60秒ストップのハンディキャップ消化での2位表彰台は想定を大きく上回る成績だ。マシンのパフォーマンスの点でも、ハンディキャップ無しの#6に4秒差まで詰められたことから大きな収穫となった。

これでシリーズポイントもさらに上積みすることに成功。2位の#743と13.5ポイント差を付け、次戦オートポリスに挑む。

Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

ウエイトハンデで辛い部分もありましたが、重いなりに良いセットだったと思います。これからもっとクルマは重くなりますが、自社製品を使ってその重さを活かして走れるクルマにしていきたいと思います。ピット戦略なども上手く行って表彰台を獲得できたのはチーム力のおかげです。次戦オートポリスでもウエイトハンデを跳ね除けるクルマづくりを目指し、パーツ開発に勤しみたいと思います。

●Bドライバー 石坂 瑞基

週末通してロングラップのペースがよくレースでは上位で戦えると思っていましたが、クルマが重いこともありトップまでは届きませんでした。それでも、自分としてはできる精一杯のペースで走り切って2位に入ることができたのは嬉しいことでもあります。2位はシリーズランキングを考えてもとても良い結果だったと思います。

●Cドライバー 伊東 黎明

70分トップを追いかけ続けましたが追いつけませんでした。悔しい思いではありますが、2位表彰台を獲得できてよかったです。最後までフロントタイヤのグリップをコントロールして走りましたが、前戦以上に良いセッティングになったと思います。予選のポテンシャルに関してはまだ改善点があると思うので、オートポリスまで作戦を練りたいと思います。

●Dドライバー 岡田 整

今回出走はしませんでしたが、次回オートポリスに向けてのセットアップの煮詰めと共有を進めることができました。予選を走ったことで様々なことがわかり、今回足りなかったスピードを上げられるようにしていきたいと思います。レギュラードライバーのお陰で表彰台に乗ることができましたが、次回は自分もレースで走り再び表彰台に乗りたいと思います。

●監督 渡海 正雄

今回は前戦の富士24時間で優勝したことで55kgものウエイトハンデがあり、それが予選タイムにも負担になり、レースのコンスタントペースが上がらないのもやはり重さが強く作用したと思います。それでもドライバーがしっかりクルマを労って走ることで無事完走できました。完走できてこその耐久レースですし、その結果2位表彰台を獲得できたのは良かったと思います。ブリヂストンタイヤになって2戦目ですが、徐々にその特性も掴めてきたことは今後の戦い方の強い味方にもなります。今回は運も味方になってくれましたが、2位を獲得できたのは本当に良かったです。