レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2023 第4戦 オートポリス 13号車
トップページ >> モータースポーツページ トップ >> スーパー耐久シリーズ 2023 第4戦 13号車 レポート

マシン #13 ENDLESS GR YARIS
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー/伊東 黎明
Dドライバー/岡田 整
監督 / 渡海 正雄

開幕戦鈴鹿2位、富士24時間で優勝。ウエイトハンデを背負った第3戦SUGOでも2位と好調な#13 ENDLESS GR YARIS。シリーズランキングは82.5ポイントでトップ。2位は#743 HONDA R&D Challenge FL5で69ポイント、3位は59ポイントとリードしているが、ウエイトハンデを背負った状態でのオートポリス5時間耐久でどこまでポイントを獲得できるか。今シーズン後半に向けて重要となる1戦だ。

なおウエイトハンデは本来70kgになる予定だったが、猛暑による負担低減のために一律15kg減量され、前戦と同じ55kgとなった。引き続き重いマシンになってはしまうものの、2位を獲得した菅生でのレースと同様の重量で挑めるため、セッティングの面では好都合だ。
予選
A 花里 祐弥 2'03.832 クラス5番手
B 石坂 瑞基 2'03.392 クラス3番手
C 伊東 黎明 2'03.557 クラス1番手
D 岡田 整 2'07.577 クラス2番手
→A+Bドライバー合算による予選結果3位

7月29日(土)予選日。気温約30℃。天気は晴れ。ドライコンディションでの予選がスタート。14時から開始されたAドライバー予選は花里が走行。クラス5位ではあったが、ウエイトハンデを考えれば上々の結果。タイム的にもトップから約0.7秒差での5位だけに今回は混戦が予想される。石坂もクラス3番手と健闘。予選結果はA、Bドライバーの合算によってクラス3番手を獲得となった。

Cドライバー伊東とDドライバー岡田も順調に走行し、決勝に向けてセットアップの確認を行った。決勝は粘り強い走りで表彰台を獲得し、後半戦へ繋げたい。

決勝

早朝から天気予報にはなかった小雨が降るオートポリス。フリー走行時には雨が上がり始め、11時00分スタート時の天候は晴れ。路面はレコードラインから乾き始めている状況となった。

今回も主催者からAドライバー花里がプロドライバー認定されたことによるハンディキャップ・ピットストップ75秒が課せられている。またAドライバーには75分の最低乗車時間が定められている。

作戦はAドライバーの花里からスタートし、序盤でハンディキャップを消化。同クラスにラップダウンされるギリギリでコース復帰し、75分連続走行で追い上げるのが基本の作戦。

しかし、序盤でセーフティカー導入などアクシデント時はドライバーチェンジし、再度花里が乗る作戦もある。中盤以降も展開次第で大きく作戦が変わることを予想しつつ、チームはストラテジーを組んで挑んだ。

11時3分決勝スタート。早々に75秒のハンディキャップを消化し、最下位の5位から巻き返すべく走行。

Aドライバーの乗車時間を消化し終わった36周目、花里から石坂にドライバーチェンジ。フロントタイヤ2本交換のみでコース復帰して4位。石坂は2分5秒台のハイペースで追い上げる。

シリーズランキングトップの#13 ENDLESS GR YARIS。シリーズ2位の#743 HONDA R&D Challenge FL5よりも上位でフィニッシュしたい。#743は約1周前を走っていて、1周2秒ずつ差を縮めれば追いつく計算。残り3時間半で逆転できるか。

石坂がピットインし伊東へ交代。タイヤ4本交換と給油を行う。#743との23秒差を伊東選手が追い詰めていく。そして83周目、ついに#743を抜いて2位に順位をアップ。

100周目、再び石坂に交代し最終ピットを終える。残りの1時間15分、トップを目指して追い上げることになった。石坂は渾身の追い上げを見せるも、#6 新菱オートDIXCEL 夢住まい館エボ10は軽いウエイトハンデということもありトップを快走。#13はギャップを詰めることが出来ない。

ところが約15秒差がつき2位で迎えたファイナルラップ。2位のままフィニッシュかと思われたところで、#6が駆動系トラブルによってペースダウン。石坂が追いつき最終周で大逆転、見事優勝を飾った。

優勝によってポイントの上積み、シリーズランキング2位との差の拡大を最も良い結果で果たし、シリーズ優勝を目指すチームとしては最高のレースとなった。

Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

厳しいハンディキャップが課されていましたが、その中でチームがミスなくピット作業をしてくれたこと、壊れないで安心してプッシュできるクルマを作ってくれたことで、諦めることなく走った結果優勝することができました。チャンピオン獲得に向けて重要な1勝になったのではないかと思います。本当に優勝できて良かったです。ありがとうございました。

●Bドライバー 石坂 瑞基

最後まで壊れないクルマを作っていただいたチームと、諦めないで最後までプッシュしたおかげで、ラストラップに追いついて勝つことができました。ライバルのトラブルもありましたが、諦めないでレースをした結果がこの順位に繋がったと思います。今シーズン残りのレースもしっかりプッシュしてチャンピオンを獲得したいと思います。

●Cドライバー 伊東 黎明

スティント序盤はやや曲がりにくい状態で苦戦しました。しかし、中盤から徐々に走り方が掴めてきてペースアップすることができました。まだ完璧ではありませんがドライバーとしての引き出しを増やすことができたと思います。今後のレースでもその引き出しを使えると思いますので次戦にも期待していただければと思います。

●Dドライバー 岡田 整

今回決勝は出走しませんでしたが、チームメイトが100%の力を出し切って勝つことができました。本当にありがとうございました。次戦に向けてしっかりと準備してまたチームの戦力になりたいと思います。次戦以降もしっかりと貢献してチャンピオン獲得の力になりたいと思います。

●監督 渡海 正雄

今回は運も味方してくれましたが勝つことができて良かったです。まずそのチャンスが巡ってくるまでにノートラブル、ノーミスで走ってきたことが大きかったと思います。今回優勝したことで大変嬉しいですが、次戦もてぎでは75kgものウエイトハンデを背負うことになるかと思います。このクルマでは過去のデータからこれ以上に重くなるのはバランス的にも相当難しくなりますが、ブリヂストンタイヤの使い方がわかってきたこと、ドライバーがクルマに合わせこんで来ていることなど明るい要素もたくさんあるので全力で戦います。そのうえでもてぎで上位に入り、岡山ではそれをさらに固め、最終戦での負担を減らしてチャンピオンを獲得したいと思っています。ありがとうございました