レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2024 開幕戦 スポーツランドSUGO 3号車
トップページ >> モータースポーツページ トップ >> スーパー耐久シリーズ 2024 開幕戦 3号車 レポート

マシン #3 ENDLESS GR86 参戦クラス ST-4クラス
Aドライバー/坂 裕之
Bドライバー/菅波 冬悟
Cドライバー/伊東 黎明
監督 / 中村 稔弘

<#3 ENDLESS GR86>

ENDLESS SPORTSは2023シーズンからGR86で参戦を開始。第3戦SUGOでは優勝も経験するも、エンジンや駆動系トラブルに見舞われたこともあり、シリーズランキングを6位で終えた2023年。参戦2年目となる今シーズンはチャンピオン獲得を目指す。

ドライバーは昨年から引き続き坂、小河、菅波の3選手のラインナップ。ただ今回のSUGOラウンドでは別レースとのバッティングにより小河が参戦できないため、#13 ENDLESS GRヤリスに乗る伊東が代役としてステアリングを握ることとなった。

マシン側では、今シーズンからFunctionサスペンションへ#13で開発したオリジナルのバンプラバー「MBR」(メイクバンプラバー)を投入。ハンドリング向上による速さとグリップ力の持続を狙う。またフロントのブレーキローターは、IJTT製の新材質ローターを投入。狙うはブレーキのコントロール性向上だ。いずれも事前のSUGOテストで手応えを得ており、新パーツを武器に開幕戦から上位を狙う。

予選
A 坂 裕之 1’33.134 クラス3番手

B 菅波 冬悟 1’32.203 クラス2番手

C 伊東 黎明 1’33.839

→予選結果:2位/7台中

4月21日(日)午前8時から予選が開始。今シーズンより予選方式が変わり、Aドライバーの予選結果により上位50%のQ2Aグループと下位50%のQ2Bグループに分かれ、続くBドライバーの予選は予選上位がQ2A、下位はQ2Bの各グループ内で順位を競うシステムとなった。昨年までの「Aドライバー・Bドライバーのタイム合算による予選順位決定」という方式と異なり、Aドライバー予選で上位50%に残らないと、例えBドライバーが速くてもポールポジションには届かない仕組みとなった。

Aドライバーの坂はミスがあったもののクラス3番手タイムを記録、ボーダーラインの4位以上となり見事Q2Aに進出となる。続くQ2BはBドライバーの菅波が走り2番手タイムを記録、クラス2位からスタートとなった。#3での初戦を迎える伊東もCドライバー予選でクルマの習熟を高めた。

決勝
決勝結果:クラス優勝

決勝日は晴れ。朝方は寒さの残るスポーツランドSUGOだったが、決勝開始の13時23分には20℃を超える気温。#3は好位置の2番手グリッドからレース開始となった。スタートはBドライバーの菅波。レース開始からトップの#41 エアバスターWINMAX GR86 EXEDYをきっちりとマーク。常にスリップストリームを使って走り、タイヤとガソリンを抑えながら周回を重ねる。燃費的に厳しいSUGOラウンドでは、序盤からのガソリンの節約が後半に活きる。

約1時間経過したところでセーフティカーが導入されたが、その時点で1位を走行。後続にギャップがあったためピットには入らない「ステイ」を選択。2位に大きく差をつけた56周目にピットイン。ドライバーは菅波から坂に交代。一時トラフィックの中でトップを譲るが、66周目にトップへ復帰。その後#884 シェイドレーシング GR86の国本選手に抜かれるものの、坂が踏ん張り数秒の差に留めて周回を重ねた。ここで伊東に交代し、最終スティントを託す。残り70分、伊東は#884 影山正彦選手を追い上げていく。

しかし残り50分のタイミングで、#3にドライブスルーペナルティが課せられる。伊東への交代の際に、ジャッキアップ中にエンジン始動してしまったことによるペナルティだった。ただ伊東のプッシュにより#884に対して約30秒のリードを築いていたため、ペナルティ消化後もトップのままコースに復帰。そのまま快調に伊東がラップを重ね、最終的に2位に約1分の差をつけて見事優勝。2024シーズン開幕戦で優勝という最高の結果となった。

Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 坂 裕之

今年はエラーゼロを目標に掲げていましたが、いきなり予選でコースオフしてしまい迷惑を掛けてしまいました。素早くチームにクルマを修復していただき走れたこと、クルマの仕上がりは完璧だったことで安心して決勝に挑むことができました。自分がコースインした時点で、トップから離されずにスティントを終えれば勝利が見えてくる状況だったので、トップ争いにしがみついて走りました。今年はAドライバー規定の年齢制限が下がる中でそれでも坂を選んでいただき、そして結果的に開幕戦を優勝することができ本当に嬉しく思います。この調子を維持して富士24時間も全力で戦います。

●Bドライバー 菅波 冬悟

今回からGR86に投入した新たなサスペンションセッティングパーツのMBRなど、新しい取り組みが活きてきて、ハイペースで走ることができました。予選2位から勝つことができ、本当に良かったです。ありがとうございました。今回勝つことができましたが、チャンピオン獲得に向けて、セッティング的にはまだ詰めたい部分もありますので、まだまだ進化させてもっと強くなりたいと思います。応援よろしくお願いいたします。

●Cドライバー 伊東 黎明

今回助っ人として初めてGR86での参戦となりました。当初はなかなか走り方がつかめませんでしたが、決勝の最終スティントではタイヤが減ってからも良いタイムで走ることができ、セッティングの良さを確認できました。ドライバー交代時に本来よりも早くエンジンスタートしてしまってドライブスルーペナルティをもらってしまいましたが、なんとかそのミスを取り戻そうとペースアップし、トップのままコースに復帰して勝つことができました。ありがとうございました。

●監督 中村 稔弘

今回から投入したMBRを上手く活用することができ、良いペースでコンスタントに走ることができたのが勝因かと思います。伊東選手のペナルティもありましたが、それもレースペースが良かったことで帳消しにすることができました。応援ありがとうございました。シリーズチャンピオン獲得に向けて最高の開幕戦になったと思います。