決勝結果:2位
4時間の耐久レースとなる決勝。スタートドライバーは石坂が務め、花里、伊東と繋ぐプランとなっており、ピット回数を2回に抑えることでピットロスを減らす作戦を採用した。しかしながら4時間で約150周の周回を予定している一方で、燃費を鑑みるとフルタンクからギリギリ50周走行ができるかどうか。計算上は各ドライバーが50周ずつ走行すれば2回の給油で足りるが、気温が高くなることで燃費が悪くなり、途中で燃費走行を強いられる可能性もある。ピット回数を3回へ増やしてしまうと勝負権を失ってしまうことから、消費燃料をセーブしながら2回ピットでの完走を目指す。
スタート時は雨も上がり、晴天のもと12時38分にレース開始。石坂は#95 シビックの猛追を抑えるが2周目にパスされて4位となってしまう。一方で当初ギリギリかと思われた燃料は、走行中の燃費情報からの再計算により全開走行でも1スティント50周持つ目途が見えたため、石坂はフルプッシュを継続。ガソリンが減りマシンが軽くなってきた終盤には1分33秒5のベストタイムをマーク。3位までわずかな差を保ったまま約90分の予定スティントを消化。
50周目にピットインして花里へドライバー交代。タイヤはフロントのみ交換。ピット時間を短縮してコースに復帰する。熟練の自社メカニックを中心としたピット作業により、他チームよりも作業を完了。3位へポジションアップに成功し、花里は順調に周回。花里は昨年夏のレースで熱中症気味になる場面があったが、今回から新導入したクールスーツの活躍もあり安定して走行。本人も最後まで集中力を保ってプッシュできたという。
101周目、2回目のピットインで花里から伊東に交代。ここでもタイヤはフロント2本のみ交換。リアタイヤは無交換で完走を目指す。ピット作業は他チームに比べて15秒速く、一気に上位との差を詰める。ここでトップだった#95 シビックがマシントラブルでピットイン、事実上の2位へ順位を上げることとなった。伊東は1分33秒1のチームベストラップを刻みながら、トップの#225 GRヤリスを追い上げていく。残り時間70分でトップとの差は約5秒。
115周目、追い上げてきた#72 シビックに抜かれ3位へ落ちるも116周目に#225 GRヤリスを抜いて2位に復帰。トップ#72 シビックとの優勝争いとなる。あと約50分、トップに立てるか。
ペースは#72 シビックの方が良く、ジリジリと離されていく展開。2Lターボエンジンのシビックは1.6LターボエンジンのGRヤリスに比べて明らかにストレートスピードが速い。こちらもコーナリングスピードの高さで対抗するが、アップダウンの大きなSUGOではホームストレートで大きく差をつけられてしまう。
残り時間30分でトップ#72 シビックと#13 ENDLESS GRヤリスとの差は約6秒。ペース的にはほぼイーブンで6秒差は変わらない。
残り時間10分でトップとの差は8秒。ラップタイム的には互角。あとは互いにガソリンが持つのか。残り2分で6秒差まで追い詰めるが届かない。残り1分、伊東渾身のペースアップで約5秒まで詰めていく。
16時38分、4時間レースのチェッカーフラッグが振られる。一時はトップも見えただけに2位でのフィニッシュは悔しさもあるが、チームそしてドライバーとしてまったくミスのないレースであり、現在考えられるなかでベストな結果となった。
シリーズランキングは#72 シビックが富士24時間からの2連勝により、79ポイントでトップを独走。2位#13 ENDLESS GRヤリスは57ポイントと離されてしまっているが、一方で3位以下とはポイント差を付けることが出来た。
次戦は7月末のオートポリス。昨年は2位、一昨年は優勝と相性の良いサーキットで今シーズン初優勝を目指す。
Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://supertaikyu.com/