決勝結果:3位
決勝レースは11時スタート予定。その直前から小雨が降り始めた。11時04分にレーススタート。スタートドライバーは伊東だ。路面はドライだが各車ともにワイパーは動かして走っている状況。そのまま降り続けるとウエット路面になる可能性も考えられたが、装着タイヤはスリックでスタートとなった。
戦略としては、伊東の後に花里がAドライバーの最低乗車時間である75分を消化、その後岡田、石坂と繋いでゴールするプランだ。マシンはこれまでのレースと同様にコンスタントラップを重視したセッティング。レース中の追い上げとピット作業で差を詰め、最終的に表彰台の頂点を目指す。
伊東は6位からスタートして順調に走行。心配された雨もすぐに止みドライ路面でのレースが進んでいく。同時に強い日差しも出てきたため、気温は夏らしく30℃以上となっていく。
順調に走行を続け、#225 KTMS GR YARISをパスして5位に浮上。一時#743 シビックに抜かれる場面もあったが、オーバーテイクし返して5位をキープ、35周目にピットインとなった。ドライバーは伊東から花里に交代しタイヤはフロント2本のみ交換した。
#13 ENDLESS GRヤリスは得意とするピット作業の速さで4位に浮上。しかし、その後、#6、#7のランエボ勢にパスされて6位になってしまう。花里は想像以上のオーバーステアに悩まされペースが上がらない。
レース開始から約1時間55分経過して再び小雨が降り始めるが、影響があるほどは降り続かず。順位はクラス最後尾の7位にまで落ちてしまう。一方空が曇ってきた影響で路面温度が下がり、タイヤには優しいコンディションになってきた。
71周目ピットイン。ドライバーを花里から岡田に交代。リアタイヤを含め4輪のタイヤを交換してコースに復帰。コース復帰した直後にクラッシュが発生してFCYが導入され、クラッシュ車両処理のためセーフティカー(SC)へと切り替わる。岡田はコース上にステイし、SC走行が終わった時点で4位まで浮上。しかし、トップ2台とはセーフティカーの導入タイミングもありリードが広がってしまう。レース再開後、#6 ランエボに抜かれて5位に落ちてしまうが、#95 シビックを抜いたことで4位に復帰。#6 ランエボとの差は約3秒のため、追い上げて表彰台を狙いたい。
スタートから100周を越えてくるが、岡田は2分9秒台前半で周回を重ねる。4輪のタイヤを新品にしたことや路面温度が下がってきたことで、花里が感じていたほどのオーバーステアは発生していない模様。#6 ランエボがピットインしたことで3位に浮上。
108周目にピットインして岡田から石坂に交代。フロントタイヤ2本のみ交換してゴールまでを石坂に託す。石坂は2分5秒750のチームベストタイムをマーク。2位とは1周近い差があるが、全開で走り後続の追撃を抑えてこのまま3位でゴールしたい。
順調に走行していたが、石坂は混戦の中、ST-5クラスの車両と接触。その模様を後方から見ていた#3 ENDLESS GR86の小河諒は「レーシングアクシデントに見えた」という接触だったが、レースコントロールからは#13 ENDLESS GRヤリスに対しスポーツマンシップに欠けた走行として黒白旗が掲示された。幸いにも双方の車両共に走行に支障は無く、ペナルティが与えられることもなかった。
残り時間が短くなる中、後方からは#7 ランエボがハイペース追い上げてきている。残り時間20分でギャップは約6秒と逃げ切れるかの瀬戸際。残り14分での後方との差は3秒4とさらに詰められてしまう。しかし、渾身のドライビングによりハイペースを維持していると#7 ランエボがややペースを落とす。すると残り10分で6秒1、残り8分で9秒差と徐々に4位との差は広がる。石坂はそのまま2分8秒台のペースを維持したままゴール。予選6位から見事3位表彰台を獲得することができた。
今回のレースでは予選6位から3位表彰台でゴールと、結果としては上々であった。しかし路面温度が想像以上に高くなったコンディションでは、リアタイヤの接地面積を活用できずにグリップが少なくなってしまいペースが上げられない状態となった。路面温度が想定内であれば全く問題が無いため、そこにはMBRの使い方にカギがあると花里とサスペンション担当の渡海は分析する。どのような原因と対処法、またMBRの使い方があるかを分析し、今後の開発と製品開発にフィードバックしていく。
レースでは優勝が#225 GRヤリス、2位が#72 シビックと#13 ENDLESS GRヤリス以外の上位2台が順当に表彰台を獲得。シリーズランキングも、1位の#72が101.50ポイント、2位の#225が80.00ポイントそして3位#13 ENDLESS GRヤリスが75.00ポイントとランキングは後退してしまう結果となった。シリーズチャンピオンに向け残されたレースは2戦。次戦岡山、最終戦富士と負けられない戦いが続く。
【FCY導入】
1回目 13:41'40(79Laps)~13:46'02(80Laps)
【SC導入】
1回目 13:46'02(80Laps)~13:59'56(84Laps)
Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://supertaikyu.com/