11月29日(土)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第14戦「ラリー・サウジアラビア」の最終日デイ4が、ジッダのサービスパークを起点に行なわれ、エンドレスがブレーキパーツの供給でパートナーを務めているTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組 (GR YARIS Rally1 17号車)が総合3位でフィニッシュ。通算9回目となるドライバーズタイトルを獲得しました。
ラリー・サウジアラビアの最終日デイ4は、ジッダのサービスパークの北側エリアで3本のステージを走行。最終日も天気に恵まれ、ステージはドライコンディションが保たれました。
前日、総合3位に順位を上げた勝田は、オープニングのSS15で7番手タイムを記録し順位を守りました。しかし、SS16の高速コーナーでコースアウトを喫し、ロールオーバー。クルマに大きなダメージを負った状態でフィニッシュし、総合5位に順位を下げてしまいました。このSS16では総合5位につけていたロバンペラもタイヤにダメージを負い、タイヤ交換のために大きくタイムを失い総合7位に後退。さらに、総合2位につけていたセスクス(Mスポーツ・フォード)もタイヤの交換作業で大きく後退し、総合6位につけていたオジエがベストタイムで総合3位にポジションアップ。パヤリは総合4位に、エバンスは総合6位に順位を上げました。
迎えた最終のパワーステージ、SS17をオジエは2番手タイムで走り切り、総合3位でフィニッシュ。オジエは、土曜日のタイムだけで競われる「スーパーサタデー」でも1位となり、パワーステージと併せて9ポイントのボーナスを加算し、年間の選手権ポイントは293となりました。一方、エバンスはパワーステージで圧巻の最速タイムを刻み、総合6位でフィニッシュ。パワーステージと、スーパーサタデー2位により選手権ポイントは289に。また、ロバンペラは総合7位、パワーステージ4番手タイムにより選手権ポイントは256に。その結果、3戦を欠場しながらも出場した11戦で6勝を含む10回の表彰台フィニッシュを果たし、ドライバーズランキングでトップに立ったオジエが、2021年以来となる通算9回目のドライバーズタイトルを獲得しました。この9回というレコードは、2004年から9年連続で王座を獲得したセバスチャン・ローブに並ぶWRC最多記録であり、TGR-WRTのドライバーとして参戦したシーズンでは3回目の戴冠となります。
TGR-WRTのドライバーは過去7年間で6回タイトルを獲得。また、既に第12戦で5年連続となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得していたことから、5年間で4回、3つの獲得可能なタイトルを手にしてきました。また、トヨタとしては今回が10回目のドライバーズタイトル獲得となり、ランチアと並ぶことになりました。
惜しくもタイトル獲得はなりませんでしたが、エバンスは年間2勝を含む8回の表彰台を獲得。そして全14戦でトップ6に入り、WRCキャリア5回目となるシリーズ2位を獲得しています。
今シーズンをもってWRCを引退し、来季はTGRのサポートによりフォーミュラカーでサーキットレースに転向するロバンペラは、3度目のタイトル獲得こそ実現しませんでしたが、最後までフルスピードでのアタックを続け、未舗装路での戦いに別れを告げました。
デイ2で2本のベストタイムを記録し一時首位に立つなど優勝争いに加わったパヤリは、デイ3でタイヤにダメージを負い交換作業により総合7位に後退。しかし、最終日は安定感のある走りで3本のステージを走破し総合4位でフィニッシュ。また、勝田はフロントウインドウを失うなど満身創痍のクルマでパワーステージに臨み、5番手タイムを記録。総合5位で完走しました。
WRC初開催のサウジアラビアは無傷のマシンがいないほど過酷なラリーとなりました。エンドレスではドライバーがマシンコントロールに集中できるよう、安定した性能を発揮するブレーキパーツを供給しています。また、チームのマニュファクチャラー、ドライバー、コドライバーのトリプルタイトル獲得に貢献できたことを誇りに思っています。
来シーズンもチームとともにWRCにおいて世界チャンピオン獲得を目指し、ブレーキパーツの開発・供給を進めて参ります。
ラリーの詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/