レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2026 Empowered by BRIDGESTONE 13号車
第1戦 もてぎスーパー耐久
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マシン #13 ENDLESS GRヤリス 参戦クラス ST-2クラス
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー/伊東 黎明
Dドライバー/岡田 整
監督 / 斎藤 亮佑

<#13 ENDLESS GRヤリス>


2025年シーズンは後期型マシンを投入するも優勝が遠く、シリーズランキングを3位で終えた13号車。一方でシーズン序盤から適応に苦しんできた後期型マシンのボディ剛性の違いや制御系などへの理解は、昨年の戦いの中で深まってきたといえる。これまでチャンピオンへ一歩届かないシーズンが続いているだけに、シリーズチャンピオンをなんとしても獲得したいところだ。ドライバーラインアップは変わらないが、これまで新たに社員メカニックだった斎藤亮佑が監督になり、エンジニアは渡海自動車の渡海靖弘が務める。若手2名が新たな風を吹き込みたい。

合同テストや富士スピードウェイでのテストではパワー系制御の見直し、駆動系制御の見直し、新たなサスペンションセッティングに取り組むなど、ブラッシュアップを進めてきた。自社パーツのブレーキとサスペンションも開発品を投入し、開幕戦から優勝を目指していきたい。

予選
A 花里 祐弥 2'04.409 クラス6番手

B 石坂 瑞基 2'03.736 クラス6番手

C 伊東 黎明 2'05.303 クラス6番手

D 岡田 整 2'05.592 クラス1番手

→予選結果:6位/9台中


予選は3月21日(土)8時15分から開始。モビリティリゾートもてぎは最低気温0℃まで冷え込み、予想以上に気温が低い中での予選となった。花里はコースインし2周してからピットイン。そこで温まりやすいフロントタイヤをリアと入れ替えることで、効率良く温める作戦を採った。タイヤ交換後、速やかにコースに戻りアタック。ミス無くまとめ2分4秒409をマーク。Bドライバー石坂も順調にアタックして2分3秒736をマークした。予選結果はA・Bドライバーのタイム合算により6位となった。ライバルであり同じGRヤリスを使う#225 KTMS GR YARISに予選で勝つことができ、シーズンオフのアップデートの効果を感じることができた。予選上位はシビック、ランエボのGRヤリスよりも排気量が大きいクルマが締めた。GRヤリスはコンスタントペースの良さで追い上げていきたいところ。

その後の予選走行ではCドライバー伊東と、Dドライバー岡田がそれぞれ決勝ラップ用のセットを確認しながら走行。予選タイムには影響が無いものの、ともに2分5秒台の好タイムをマークした。

決勝
決勝結果:4位

決勝は3月22日(日)午後12時4分、4時間の耐久レースがスタート。

前日ほど冷え込みはなく気温は14℃、天候は曇り。6位からスタートの#13 ENDLESS GRYARIS。スタートドライバーはDドライバーの岡田。Aドライバー花里は最低乗車義務時間60分が課せられているため、岡田でスタートし、早めのタイミングでFCYやSCが導入されることがあれば花里に交代。その後、石坂、伊東と繋いでゴールするプランだ。

序盤、岡田は2分6秒台でラップ。すぐ背後には#225がいる状況。トップ勢は予選上位のシビックが占めており、#72 OHLINS CIVIC NATSを先頭に#743 Honda R&D Challenge FL5、#95 SPOON リジカラ CIVICと続く。4周目岡田は#225に抜かれて7位になる。

7周目#6 新菱オートDXLネオグローブEVO Xがトラブルでピットインしたことで6位に浮上。岡田は2分6秒台でラップしていく、上位のシビック勢も2分6秒台までラップタイムが落ちてきてはいるが、なかなか差が詰まらない。

26周目ピットインして岡田から花里に交代。花里はここから60分乗車となる予定。タイヤはフロント2本のみ交換して最短時間でコースに復帰。トップとは約40秒差。

スタートから約1時間経過して現在5位。トップだった#72がスローダウンしたことで順位がひとつ上がった。ここで32周目#6がトラブルでコースサイドに止まったことでFCY(フルコースイエロー)が導入される。

33周目FCYからSC(セーフティカー)が導入される。すでに1回目のピットを終えている#13 ENDLESS GRYARISはコース上にステイする。ピット作業をしていない車両はこのSC中に続々とピットに入るため、多くのマシンはピット回数が同一となる。すると35周目、SCが解除になると#13 ENDLESS GRYARISは2位でレース再開を迎えた。コース上に留まったことで順位をアップすることができた。一方でライバル勢は直前のピットインでタイヤ交換を行っているためフレッシュなタイヤ状態。花里は最後のピットから7周ほど経過しているため、タイヤ状況としては不利な状況だ。再開後ジリジリとライバルに迫られて4位まで後退するが、ここで食い下がっておきたい。

52周目ピットインして花里から石坂に交代。フロントタイヤ2本を交換。5位でコースに復帰する。72周目4位に浮上。2分5秒台でラップするが、トップもほぼ同タイムで差が詰まってはいかない。

82周目ピットイン。石坂から伊東に繋ぎ、残り約1時間を託す。タイヤの消耗によりかえってマシンバランスが良くなってきたことから、タイヤは無交換で給油のみ行い3位でコースに復帰。このままの順位を守れるか、さらに上を目指せるか。

残り時間30分で順位は4位。すると95周目にコースアウト車両が発生し、FCYが導入される。残り時間が短い中でこれが勝負にどう関係してくるのか。伊東の4秒後方には#743が迫る。

残り時間15分、変わらず4位だが差はわずかに1秒。このまま持ちこたえられるか。しかし、105周目#743に抜かれて5位に後退してしまう。

一方1位~3位の上位勢はファイナルラップで数珠つなぎの接戦になる。すると2位を走行していた#7 新菱オートDXL☆MART☆VARISエボがトラブルにより車両を止める。チェッカーフラッグを受けられなかった#7がリタイアとなったとなめ、#13 ENDLESS GRYARISは4位という結果でレースを終えた。

予選では同じGRヤリスの#225に勝つことができたが、決勝では2位でフィニッシュした#225に逆転を許した格好となってしまった。コンスタントペースを改善し、次戦鈴鹿では上位フィニッシュ、優勝を目指す。



【FCY導入】
1回目:13:12'20(36Laps)~13:18'36(37Laps・SC切替)-13:25'06(39Laps・SC解除)
2回目:15:34'49(107Laps)~15:37.04(108Laps)


Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

合同テストより調子がいいセットが見つかった状態でのレースウィークになりました。ドライバーは変わらず挑む2026シーズンですが、今回のもてぎでは昨年の岡山より導入されたルーバー付きキャリパーのデータ取りがメインのジョブとなりました。

テストの段階からルーバーの効果は確認できていましたが、今回の走行ではアウターの温度が僅かに高い傾向を確認できました。今後は取り付け部分の軽量化が可能ではと考えています。

ブレーキパッドについては、もてぎの様な高温サーキットでは効きの良いパッドを求めていくと、メタル系の材料が増えて摩擦材自体のストローク感が少なくなる傾向があります。今回フロントパッドにはその「効き」「ストローク感」を両立するというコンセプトのパッドを用意して頂きました。結果としてはコンセプト通りのパッドが出来上がり非常に満足しております。

リアパッドも新たにレスポンスが良く踏み込んだ時に効きにくいパッドを作って頂きました。これはブレーキング時、リアがリフトした際にABSが介入しにくくなるコンセプトです。今後サーキットコンパウンドとして販売ができるよう、社内で開発を進めて行きたいと思います。

もてぎはGRヤリスにとって苦手なコースではあります。そのため4位と悔しい結果ではありますが、収穫の多いレースウィークでした。次戦も引き続き頑張りますので応援をよろしくお願い致します。

●Bドライバー 石坂 瑞基

開幕戦ということで、今年の流れを作る為に非常に重要な一戦という意気込みで臨みました。公式テストではブレーキパッド、ダンパーのチョイスは方向性が見えたところで終わっていたので、さらに詰めていくことが求められていました。

練習走行では雨が降ったこともあり、レースで想定される路面でテストするのが難しい状況でした。その中でも今持っているアイテムの中では最適なセットを選択することが出来ました。

しかし、今後はレースウィークの組立てをもっと綿密に準備して臨まなければ、セットアップも開発も大きく進歩しないと感じました。レースウィークの入りから決勝までの進め方に課題が残る週末だったと思います。

レースはこれまで以上に足回りのセットを柔らかい方向に持っていきました。そのおかげで、これまでのようにタイヤの摩耗なりにタイムが落ちて行ってしまうということはありませんでした。一方で今年は我々以上にライバルが大きく進化していると感じました。我々も歩幅を大きくしなければ追いつき追い越すことができないので、よりコミュニケーションを密に取り、効率よく進めていきたいと思います。

●Cドライバー 伊東 黎明

このメンバーで迎える5年目のシーズンがもてぎで開幕されました。今シーズンは今まで以上にチャンピオン獲得を全員が意識して取り組んできました。

予選では正直他メーカーのスピードに敵わない所もありますが、負けていない部分もあり、自分たちの位置を再確認することができました。

決勝では他車のトラブル等もあり順位が上がりましたが、それがなければ苦戦していたと予想できるのも事実です。全員の平均ペースをもう少し上げる必要があります。ドライビング、セット両面を詰め、鈴鹿大会ではより戦えるように準備します。ありがとうございました。

●Dドライバー 岡田 整

2025シーズンより投入した後期型GRヤリスの2年目のシーズンという事で、チーム・ドライバーに変更はありません。今年も参戦させて頂ける事に感謝致します。

決勝ではスタートを担当させて頂きました。昨年度走ったデータを生かし、トラブルや車両制御上の問題も無く、車両のセットも動きも良い方向に向かって走っておりましたが、スピードが足りず結果は4位。次戦鈴鹿まで時間はありませんが、自分のドライビングを見つめ直し、良い結果を出せるように準備していきます。

チームと共に2026年のチャンピオン目指してベストを尽くしますので、変わらぬ応援のほどよろしくお願い致します。

●監督 斎藤 亮佑

今年から監督を務めております斎藤です。自分はこれまでのメカニックとして参加していまして、昨年からスタッフが一部入れ替わったものの、車両、ドライバーは変わらずほぼ昨年通りの体制で開幕戦を迎えました。

今回のレースへの持ち込みセットは、先日もてぎで行われた合同テストで行き着いた状態のままとなりました。テストの際は手応えのあるものではありましたが、レースウィークの走り始めからテストの時の良いフィーリングとは少し違う状態でした。フリー走行ではブレーキパッドの選定とスプリング変更、MBRの確認などを実施しました。

予選ではシビック、ランサー勢に大きく離され、車両パフォーマンスの差を感じました。決勝ではロングランの落ちの少なさはありましたが、やはり速さでは他車に遅れを取っており、競り合いの中で抑えられるパフォーマンス、前に出られるパフォーマンスはありませんでした。

レース展開のアドバンテージがありながら4位という結果でしたので、次戦鈴鹿に向けて検証、検討を進めます。チームメンバー皆が頑張ってくれているので引き続き、応援お願い致します。