決勝結果:優勝
7月5日(日)、スポーツランドSUGOは朝から曇天に包まれ、標高約250mに位置するサーキットでは時折霧が発生する不安定な天候となった。決勝前にはC・Dドライバー予選がキャンセルとなるほど濃霧に見舞われたが、決勝開始前には一時的に日も差し、路面はドライコンディションでレースを迎えることとなった。
12時58分、4時間耐久レースがスタート。気温は約20℃で、全車スリックタイヤを装着してのスタートとなった。#13 ENDLESS GRYARISは石坂がスタートを担当。4番手からレースを開始したが、オープニングラップで#6 新菱オートDXLネオグローブEVOXに先行を許し、5番手へ後退。それでも石坂は安定したペースで周回を重ね、10周目には再び4番手まで順位を戻した。
上位3台はいずれもシビック TYPE R勢で、#95 SPOON リジカラ CIVIC、#743 Honda R&D Challenge FL5、#72 OHLINS CIVIC NATSが先行する展開となった。ライバル勢が高いストレートスピードを武器にするなか、#13 ENDLESS GRYARISは最高速で約203km/hにとどまり、上位勢との差を縮めるには厳しい状況となってしまう。15周終了時点ではトップとの差が約15秒まで広がった。
レース開始から1時間が経過した40周目には、トップとの差は約23秒に。しかし、タイヤのグリップ低下に伴いペース差は徐々に縮まり、石坂は上位勢と遜色ないラップタイムで周回を重ねる。途中から小雨が降り始め、各車のペースは低下したものの、路面状況はスリックタイヤを継続できるコンディションだった。
50周目、約80分を走行したところで1回目のピットインを実施。石坂から花里へ交代し、フロントタイヤ2本を交換してコースへ復帰した。
52周目、2番手を走行していた花里は#743と接触。数秒のタイムロスに加え、順位を3番手へ落とすこととなった。この接触についてレースコントロールはレーシングアクシデントと判断し、両車へのペナルティは科されなかった。
しかし、この接触をきっかけに電動パワーステアリングにトラブルが発生。大きな入力によりフェイルセーフが作動したものとみられ、ステアリング操作が重い状態での走行を強いられることとなった。花里は苦しい状況ながら徐々にペースを回復し、1分33秒台で周回するまでに戻したが、#225 KTMS GR YARISに先行を許し4番手へ後退した。
一時はピットインして車両の電源リセットによる復旧も検討されたが、花里がペースを取り戻したことで、予定していたピットタイミングまで走行を継続する判断となった。
90周目に2回目のピットインを実施。花里から岡田へ交代し、タイヤ4本を交換した。花里によると、パワーステアリングが十分に機能しない状態では特にフレッシュタイヤ装着時のステアリング操作が非常に重く、ブレーキングやステアリング操作を慎重に行う必要があり、思うようなペースでの走行が難しい状況だったという。
岡田へ交代後は1分32秒台で安定した走行を披露。ピットイン時にエンジンを停止したことで電動パワーステアリングがリセットされ、症状は改善したものの、完全な復旧には至っていなかった。
103周目には岡田から伊東へ交代。タイヤ4本を交換し、義務ピット回数を消化。残り約75分の走行を伊東へ託した。岡田によると、パワーステアリングの症状は花里の走行時ほどではないものの、完全には解消されておらず、ステアリング操作によるタイヤへの負担も大きい状態だった。
コースへ復帰した時点で順位は4番手。しかし、上位3台はまだ最終ピットインを残しており、戦略によって順位が大きく変動する展開となった。
伊東は107周目に1分31秒744のクラストップタイムを記録し、猛烈な追い上げを開始。2位を走る#225との差は132周目には10秒まで縮まり、表彰台圏内へ浮上する。トップの#95は最終ピットを残していたものの、リードは約1周あり、最後のピット戦略が勝敗を左右する状況となった。
136周目には2位との差を6秒5まで縮め、さらに139周目にはトップの#95がピットイン。ドライバーチェンジのみでコースへ復帰し、終盤はトップの#95、2番手の#225、そして3番手の#13 ENDLESS GRYARISによるトップ争いとなった。
142周目、猛追する伊東は粘る#225をホームストレートから1コーナーで攻略し、2番手へ浮上。その後も1分32秒台のハイペースで周回を続け、残り10分時点でトップとの差は7秒まで縮まった。残り時間が少なくなるにつれて差はさらに縮まり、残り3分では1秒7差まで迫る。
残り2分、伊東は4コーナーで#95へ接近。アウト側からオーバーテイクを仕掛けた際、#95がラインを変更したことで両車が接触する場面もあったが、伊東はマシンをコントロールして走行を継続。そのまま#95をかわし、ついに首位へ浮上した。
最後は後続との差を保ったままチェッカーフラッグを受け、#13 ENDLESS GRYARISが優勝。前戦富士24時間レースに続く連勝となり、僅差のシリーズランキング争いでも大きな一勝となった。
また、前日の#3 ENDLESS GR86の優勝と合わせ、チームとしてダブル優勝を達成。同一大会における2台での優勝は2016年の第6戦オートポリスでの#3 ENDLESS・ADVAN・GT-R(ST-X)、#13 ENDLESS・ADVAN・86(ST-4)以来となった10年ぶりの快挙となった。
なおレース終盤#95と接触したアクシデントに対して一時#13 ENDLESS GRYARISへ黒白旗が提示されたが、レース後の検証の結果取り消しとなっている。
Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://supertaikyu.com/