レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2026 Empowered by BRIDGESTONE 3号車
第2戦 鈴鹿
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マシン #3 ENDLESS GR86 参戦クラス ST-4クラス
Aドライバー/坂 裕之
Bドライバー/菅波 冬悟
Cドライバー/小林 利徠斗
Dドライバー/島谷 篤史
監督 / 中村 稔弘

<#3 ENDLESS GR86>


開幕戦もてぎでは予選3位、決勝2位と上々のシーズンスタートとなった#3 ENDLESS GR86。今回のレースから新車を投入。ボディを一新し、燃料タンクの搭載位置もトランクからリアシート付近のフロア下に変更。重量バランスの改善に成功した。排気系はこれまでと同じFUJITSUBO製だが、よりトルクとパワーをバランスよく引き出すことができる「EPU」を投入。公道走行可能な市販品で、エキマニからマフラーまでセットとなっている商品だ。車検に適合する排気系となったため排気音の迫力は弱まったが、エンジンパワーを引き出すことに成功した。

サスペンションは開幕戦に続き、低めのスプリングレートで車体をロールさせることで曲げていくセッティングを継続。タイヤに優しく、ロングラップでも安定したタイムを刻み上位を目指したい。ちなみに今回は開幕戦2位の結果から10kgのサクセスウエイトを搭載している。

予選
A 坂 裕之 2’21.428 クラス3番手

B 菅波 冬悟 2’20.437 クラス3番手

C 小林 利徠斗 2’20.933 クラス2番手

D 島谷 篤史 2’24.666 クラス6番手

→予選結果:2位/10台中


予選は4月18日(土)14時00分から開始。天気は晴れ。気温は21℃と練習走行が行われた木曜日、金曜日に比べ暖かい。気温と路面温度の高さが走りにどんな影響を与えるのか。

サスペンションセッティングはレースウィークのテストを経て、前後ともにソフトなレートをチョイス。クルマの動きを活かしてタイヤの性能を引き出しタイムにつなげたい。土曜日午前の練習走行では2分19秒8をマークしてクラストップを獲得しており、予選にも期待が掛かる。

坂は2分21秒4をマークしてクラス3番手タイムを記録。トップまで約0.3秒という上々の結果となった。菅波は1回目のアタックラップが4輪脱輪でタイム抹消となってしまう。それでも残り時間で2分20秒437を記録しクラス3番手タイム。Cドライバー小林は決勝想定のセットで2分20秒9と好タイムをマーク。Dドライバー島谷は2分24秒666でクラス6番手。決勝レースに向け順調にクルマの確認とセットアップを進めることができた。予選はAドライバーとBドライバーのタイムの合算によって2番手グリッドを獲得した。







決勝
決勝結果:2位

決勝は4月19日(日)。天気は晴れ。気温は23℃を超える暖かさとなった。練習走行、予選を通じてここまで気温は上がったことが無かったため、この気温がタイヤとどうマッチングするかが勝負の分かれ目になりそうだ。

スタートドライバーは菅波。そのあとは小林、坂、再び菅波で繋ぐ予定だが、荒れた展開になってFCYやSCが導入された場合は、菅波のあとに坂が乗る可能性もある。

12時04分にスタート。菅波はスタート1周目に#884 シェイドレーシング GR86を抜いてトップに立つ。そこから安定したラップを築く。2位は#41 HC GALLERY EXEDY GR86 WINMAX、3位は#37 DXLパワーミネラルEVO☆NOPRO☆NCロードスターと続いている。

26周目、菅波は2分21秒510のベストタイムをマーク。ライバルよりもバックストレートの最高速が3~4km/hほど速く、2番手の#41と差を付けながら走行を付ける。

32周目、ピットインして菅波から小林に交代。給油3本とタイヤ4本交換のフルサービスでコースに復帰。ST-4クラスは20リットルのクイックチャージャーによる給油が義務付けられており、1本(20L)給油時はすぐにコース復帰できるが、2本or3本給油時はピット最低滞在時間が鈴鹿では90秒と定められている。

小林はコースに2位で復帰するが、1位の#66 odula TONE MOTUL ROADSTER RFはまだピットに入っていないため事実上の1位だ。しかしながら#66のNDロードスターは燃費が良いため、ピット回数を少なく済ませる戦略を取ることも考えられる。油断をせずハイペースで周回する。

50周目小林はここまでのチームベストとなる2分21秒342をマーク。雲が出てきて気温が下がってきたこともあり、小林は21秒台を連発しながら周回。

しかし63周目、ここで停止車両発生によりFCYが導入される。このタイミングでピットインしたかったが、セクター2を走行していたためピットインできず。一方で2位の#884はこのタイミングでピットインできたことで、大きなゲインを得ることとなった。

67周目、ピットインして小林から坂に交代。タイヤ4本交換と給油3本のフルサービスを実施。ここから坂が75分乗ることになる。コースにはトップで復帰したが、真後ろにはピットタイミングで巻き返してきた#884が迫る。坂は奮闘を見せるも抜かれてしまい2位になってしまう。そのままジリジリと離されていってしまうが、なんとか踏みとどまる。

99周目に最後のピットイン。坂から菅波に交代。タイヤ4本と給油のフルサービスでコースに復帰。101周目には2分21秒215、102周目には2分20秒877のチームベストラップを記録し追い上げていく。

残り時間約30分で停止車両発生によりFCYが導入される。FCYが導入される時も菅波は絶妙なコントロールで1位とのギャップを詰めていく。残り時間約20分で1位との差は7.9秒、さあ追いつくのか。

残り10分を切って差は6.5秒まで詰まってきた。119周目には5.6秒。120周目には4.9秒。121周目4.5秒。122周目ファイナルラップで3.9秒。残り1週で菅波はラストスパートをかける。しかし1位に僅か1.2秒及ばず、2位でチェッカーフラッグを受けた。

予選、決勝ともに速さを見せることができたが、今回はFCY導入を上手く使ってピットインした#884に及ばなかった。FCYが導入されたときにコース上のどこを走っているかは運であり、今回はその利益を得ることができなかったことが2位という結果になったと言える。



【FCY導入】
1回目:14:34'58(70Laps)- 14:41'57(71Laps)
2回目:16:32'13(123Laps)-16:34'40(123Laps)




Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 坂 裕之

今回の鈴鹿ラウンドから新車を導入して頂き、また西コース部分の新舗装など、これまでとは大きく違った面がいくつかありました。

木曜日の走り出しではそれらの変更に戸惑った部分もありましたが、セッティング、ドライビング共に徐々に合わせていくことが出来ました。

決勝中は私のスティントで逆転されてしまい悔しい思いをしましたが、車の進化を凄く感じることが出来て、特に、セット変更時やコーナーに対するアプローチを変えた時に車の動きを顕著に感じることができて、運転し易いマシンに仕上げて頂けたと思います。

あとはマシンの進化に自分の運転を合わせ込むだけだと思いますので、次戦の24時間に向けて今回のデータなどを見返しながらアジャストしていきたいです。ご声援ありがとうございました!

●Bドライバー 菅波 冬悟

鈴鹿ラウンド、3号車は使用しているGR86をニューマシンに変更しての参戦となりました。チームが時間の無い中急ピッチで車両製作をしての投入となり、ハードワークにドライバー一同感謝しています。

車両が変わったことによりマシンバランスも変化し、フリー走行ではセットアップの合わせ込みに苦労しましたがレースにはある程度形になりペースよく走れたと思います。何もなければ、かなり2位に差をつけての優勝となりそうでしたが、ライバルチームが上手くFCYを利用してのピット作業をしたことにより僅差の2位となってしまいました。

優勝できなかったことは悔しいレース内容となりましたが、チームとしては確実に力をつけられたレースでもあったと思います。次戦24hレースでは開幕戦と今大会の悔しさを晴らせる優勝となるように引き続き頑張ります。

●Cドライバー 小林 利徠斗

新車になったGR86ですが、前後バランスは常に安定していて、ブレーキの安定感と旋回から立ち上がりまでよく曲がりました。S字の安定感があり、またダンロップ、130R立ち上がりでトラクションと曲がりやすさが両立していました。

タイヤは後半にかけて4輪ともにグリップ低下し、若干リア寄りでグリップが少なくなりました。ただ燃料分で軽くなりタイムとしては並行でした。ブレーキは予選時より同じ踏力で少し効きが悪く、効ききらないままABSの介入が入る印象でした。

逆バンクからダンロップにかけて予選時3速だったものを4速で走り、シフト操作を減らしつつタイム、燃料も若干セーブ出来たと思います。

展開には恵まれませんでしたが、感触としては次戦勝ちにいくための良い車作りができたと思います。ありがとうございました。

●Dドライバー 島谷 篤史

3号車のENDLESS GR86は今大会から新車となり、事前に行ったシェイクダウンではトラブルも無く好感触で本番を迎えました。しかし、走り始めてみると車の挙動が安定せず、今までのセットが通用しない事態に陥りました。

そこからチーム、エンジニア、ドライバーが力を合わせてセットアップを行い、予選では2番手を獲得するまで改善する事が出来ました。

決勝では3人のドライバーがミス無く走行し、一時は後続に50秒以上の差を付けてトップを快走していましたが、FCYのタイミングが悪く一気にマージンを失い、トップと1.2秒差の2位でチェッカーとなりました。

完全に勝ちレースの展開で悔しい結果となりましたが、新車の理解も進み、車の速さを確認出来たのは良かったと思います。次戦の富士24時間では私もドライバーとして貢献出来る様に準備し、優勝目指して頑張りたいと思います。

●監督 中村 稔弘

前回の茂木大会が終わってから、約20日間で新車製作を行い富士スピードウェイにてシェイクダウンをするというハードなスケジュールでしたが、皆様のご協力で無事にスケジュール通り進められました。

鈴鹿大会はこの車にとって初のレースという事で、何かしらのトラブルが発生しても必ず完走させようと準備してきましたが、大きなトラブル無く無事に完走できました。

車両の変更に伴うブレーキ制御の把握や燃料タンクの位置変更によりセットがいまいち合わず苦戦しましたが、予選目のフリー走行までに合わせ込みができ、ドライバー達の顔つきもよくなってきました。

Aドライパー坂選手は予選3番手でしたが去年よりもタイムを短縮することが出来ました。一方Bドライバー菅波選手の予選も3番手でしたが、路面温度が高くなりうまく合わせきれなかったようでした。それでも2人の合算で2位を獲得。もてぎ大会と同じく1位は#884のシェイドレーシングでした。

今回の決勝もスタートドライバーは菅波選手からスタートし、早々に先頭に立ち、後続とのGAPを広げていました。

2番手の小林選手に変わり、こちらにも順調に後ろとのGAPを広げていましたが、62周目ストップ車両が発生。そのタイミングで#884がピットに入り作業を行っていたタイミングでFCYが導入され、大幅にGAPを詰められてしまいました。その後、68周目に3番手の坂選手に交代した時には50秒以上あったGAPがもう3秒になっていました。

最終スティントを担当した菅波選手でしたが、気迫の追い上げで最後追いつく所まで差を縮めてくれましたものの1.2秒届かず、新マシンの初レース、初優勝はできませんでした。改めてレースの厳しさを実感しました。

次戦は富士24時間レースです。万全の準備をしていい結果が報告できるように頑張ります。富士でも熱い応援よろしくお願いします。