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7月下旬
歳を重ねていくと、仕事の関係だけでなく、趣味の世界でも人脈が広がってくる。付き合いのある友人からトヨタディーラーの営業マンがヨタハチを持っているよという話が転がり込んできた。「そうですか」と聞き流せないのが自分の性格。しかも小さい頃に憧れていたトヨタスポーツ800……。そうヨタハチともなれば、黙ってはいられない。周囲の人間は「ダメですよ。前回のアルファロメオで大変だったんですから」というに決まっている。ここはコソッと行くしかない。
7月8日~
ヒマを見つけてヨタハチを見に鈑金屋さんに向かう。 道中は期待を寄せて、車を走らせた。 ムムッ!? 期待に反して、鈑金屋さんに置いてあったヨタハチは前回のアルファロメオと同じくらい凄いことになっていた。多分、鈑金をやっている途中で止めてしまったのだろう。ボディはパテが盛った状態のまま5年近く放置されているという。アルファロメオはリスの巣があったが、このヨタハチは物置って感じだった。このまま朽ち果てていくのではあまりに可哀想すぎる。 それから数日経過し、譲ってもらえる連絡が入った。やっぱりオレってクルマが好きなんだなぁ。そこに貧乏性だから、すぐに手が出ちゃう。この性格、死ぬまで直らないだろうなぁと思ったりして……。


7月29日~
ヨタハチはENDLESS SPORTSのガレージに運び込まれた。 レースシーズン真っただ中なので、手を付けるわけにはいかない。しばらくの間、ガレージの片隅で眠っていてもらうことにしよう。とりあえず、ヨタハチに強い専門ショップを探さないことには始まらない。強い味方になってくれそうなヨタハチ専門ショップを発見。話しすると、8月になったら見に来てもらえることになった。


7月29日~
スーパー耐久オートポリスを終えると、次の岡山まで3週間ほど時間が空くこの間に各部をチェックしておこう。まずはエンジン。アルファのときのようにインテークに動物が棲んでいる!? 気配はない。結構、綺麗だ。ひょっとしたら……。イッパツとはいかなかったけど、なんとか火が入った。 で、翌日にヨタハチ専門ショップの社長が見に来てくれた。ガクッ! なんと搭載されていたエンジンは、ヨタハチ用に搭載されていた2U型ではなく、ミニエース(今で言うところの軽トラのようなクルマ)用の2U-B型という型式のエンジンでないということ。どうやら調べていくと、空冷水平対向の2気筒OHVエンジンはヨタハチ用の2U型、ミニエースに搭載される2U-B型は排気量こそ同じだが、36馬力の非力仕様!? キャブ周辺はヨタハチなどに使っていたものを流用しているが、エンジン本体はパワーのないタイプ。さらにボディも中心に向かって、くの字に歪んでいたことも判明。とりあえず、必要になりそうなパーツを後日連絡するとのことでヨタハチ専門ショップの社長は引き上げていった。


8月17日~
お盆休みも終わり、ヨタハチをバラしていくと……。またまた問題発覚。 助手席側が前からぶつかっている形跡があり、フレームも押され歪んでいる。 修復の仕方や溶接の仕方もなんとも言えない状況になっていた。眺めていても始まらないし、それならそれで、やったろうじゃないか! 予想はしていたがフロアやサイドパネルもサビで穴だらけなので、全バラにして、付着したアンダーコートなどを削り取る作業から始めることにした。 フロアパネルは腐っているので、替えないといけない。できるなら新品が良いけど、中古品でもいい。そんなこんなで探していると、北海道にオリジナルでフロアパネルを製作している橋本ボディさんに辿りついた。すぐに連絡。「1台分だけあります。お譲りしてもいいですよ」とのこと。しかも、当時のパーツリストも所持していて貸してくれるというではありませんか。嬉しい限りです。パーツリストは貸していただけることになった。 並行してヨタハチ専門ショップにお願いしていたウェザーストリップ補修部品や地元の部品商に発注した純正部品も届き始めた。


8月25日~
全バラして付着していたアンダーコートなど全てを除去したボディは、埼玉県にあるパシフィックブラストジャパンさんにお願いした。2週間ほどでブラストされたボディがガレージに帰ってきた。仕上がりはバッチリ。パテやサビでボコボコだったボディはキレイになっていた。 さらにアルファでもお世話になった依田鈑金さんにフレーム修正してもらうため持ち込んだ。フレーム修正してもらうために持ち込んだのだが、依田さんのご厚意により、サビで崩れ落ちた箇所や鈑金など修復に関わる全てをやってもらえることになった。毎度のことながらすいません。本当に困っている時に助けてくれる仲間がいることに感謝!


9月24日~
依田さんに持ち込まれたボディは、早速、フレーム修正に取り掛かっていた。フロントマスクからフェンダーなど外されると、ロッカーパネル付近は原型をとどめていないほどボロボロだった。


10月5日~
ある程度のフレーム修正をしたところで問題発生! ボディがモノコックなのでフロアパネルやサイドパネルの修復を同時に行わないと、エンジンを支えるフレームのセンターが出ない。全てが同時進行で行わなければいけない。 さらに問題発生!! 修正に必要なパーツがないのだ。本来、フロントフェンダー内にあるスプラッシュプレートという半円状のプレートがないのだ。5年前の鈑金時に取り付けせずに鈑金したのか?? 今となっては分からない。とにかく、フェンダー固定やフレーム修正には必要なパーツであることには間違いない。橋本ボディさんに相談すると、オリジナルでスプラッシュプレートも販売しているとのことで、その日のうちに発送してくれた。とっても親切なショップだ。


10月8日~
フロアパネルが貼られ、サビで腐っていたその周辺も新たに鉄板で補強された。これで歪んでいたエンジンフレームの付け根も修正することが可能になった。 9月上旬にヤマテ工業さんに依頼していたメッキパーツの一部が戻ってきだした。これもバッチリな仕上がり。改めて自分の周りには、プロの仕事をしてくれる仲間が多いなぁと感謝してます。


10月23日~
エンジンフレーム部分の補強にメドがついたところで、本格的にボディの修復に入る。サビで腐れ落ちた部分は、まさに切った貼ったの作業。ボディの下まわり部分は、ほとんどが切り落とされ、新たに作られた。


11月13日~
ボコボコになっているボディも切った貼ったの作業をしながら、修正されていく。腐り落ちたフレームなども新たに厚い鉄板で補強しながら作られた ドアの下部も表面の鉄板を切り、中の状態を確認しながら修復していく。切り取ったドアの下部はボディ同様、新たに切り出した鉄板を溶接していく。熟練した鈑金技術によりボコボコでヘタっていたボディが蘇っていく。


11月25日~
ボディ修復もいよいよ佳境だ。 修復された部分にパテが盛られ成型されると、ヨタハチ独特のボディラインが復活する。各部分のチリ合わせもされるようになってきた。


12月10日~
ボディの修復が終わった部分から少しずつサフェーサー、さらにアンダーコートも吹かれる。並行して細かなパーツにもサフェーサーが吹かれた。ガレージでは、塗装をお願いしていたパーツがヤマウラさんから戻ってきたので組みはじめた。RSセリザワさんに依頼した2基のエンジンも戻ってきた。実はエンジンは合計5基所有している。これは児玉自動車さんからパブリカ1台とパブリカスーパー1台、スペアエンジン1基を譲り受けた。今回ヨタハチに載せるエンジンには、JUNオートメカニック製のカム入れ、小倉クラッチ製の特注軽量フライホイールを組み込んだスペシャルエンジンだ。じつはこの水平対向エンジン、他にも搭載する車両があって、それがパブリカスーパーである。


12月16日~
ボディ全体にサフェーサーが吹かれ、本塗装の下地作りに入った。 これはとても大事な作業で、この下地処理で気を抜くと、本塗装した時に見た目が悪くなってしまう。


12月19日~
塗装ブースに入ったボディ。これから本塗装される。で、本塗装されたボディ。この後、乾燥~磨き工程が行われるのだが、すでにこの時点で綺麗に仕上がっていた。
12月23日
磨きを終えたボディがガレージに戻ってきた。パシフィックブラストジャパンさんでブラストされたボディを依田さんに持ち込んだのが9月上旬。あのボロボロだったヨタハチが新車みたいな仕上がりで戻ってきた。 今年は年内に完成させるぞ! メカニックにもハッパをかけて、作業に取り掛かる。


12月25日~
昨年のアルファやモーリス同様、5人のメカニックがそれぞれのパートに分かれて作業する。いっきに作業スピードはアップ。ボディが戻ってくるまでの間、組めるパーツはすべて組んである。ボディが戻って2日間で前後の足回りとヘッドライトが組み付けられた。ライトはPIAAさんにお願いしたHID。内装業者に貼り替えをお願いした内装が取り付けられそれっぽくなってくる。ブレーキもドラムブレーキを改造してディスクブレーキへ変更。13インチに対応するため、新たに作らせたS4キャリパーを取り付けた。


12月27日~
ガレージでは急ピッチで作業が進められている。配線の引き込みなど時間が掛かるものも同時進行。各パートに分かれているメカニックがそれぞれの作業をこなしていく。次なる作業はアルトラックさんに持ち込んでマフラー製作。ただ、エンジンを載せないと作れない。早く載せるところまで辿りつきたい
12月28日~
ヨタハチに内装やガラス等が取り付けられると、まさにゴール間近と言った感じだ。ダンパーはもちろん自社オリジナルのファンクション。 この日(12月28日)、アルトラックさんに預けていたもう1基のエンジンとともにエキマニが出来上がってきた。レイアウトは純正と同じなのだが、素材が変わるとレーシーさが増して見える。早くエンジンをかけたくなる思いを抑えながら慎重にエンジンを車輌に載せる。
12月29日~
翌日(12月29日)、エンジンが載せられたヨタハチに様々なパーツが取り付けられていく。ダッシュボードにメーター類が取り付けられる。アサヒライズFET事業部さんとワークスベルさんにお願いしたナルディのステアリングとボス。エンジン関係ではキャブレター、クリーナー、燃料系のライン、永井電子さんにお願いしたプラグコードが付けられていく。ホイールはヤマテ工業の社長さんが40年近く大事に持っていた13インチホイールを譲っていただき装着。タイヤはレースでもお世話になっているヨコハマタイヤを装着。さぁ! 各部のチェック完了。いよいよ、エンジンに火を入れる!マフラーはこれから作るので直管仕様。迫力満点のEXノートで再び命を宿した。全員で感動した瞬間だった。
12月30日~
レイヨット製のミラーを取り付けたヨタハチは、いよいよクルマらしくなってきた。ボディが戻ってきたのが12月23日、今日が12月30日。ここまで1週間、メカニック達のチームワークでこの段階までクルマが出来上がった。 マフラー製作のためアルトラックさんに車輌を預ける。
1月5日~
1月5日、アルトラックさんからヨタハチが帰ってきた。 正月返上で製作してもらったマフラーは、細身のカールテールに焼きが施されている。派手さはないのにリヤビューがグッと引き締まっている。早くエンジンをかけたくなる。自分だけでなく、周りにいるメカニック達も同じだ。 このヨタハチだけでなく、どんなクルマにでも言えることだけど、自分はいつでも「すぐに乗りたくなるクルマ」に仕上げたいと思っている。 本業のブレーキだったら、早くブレーキペダルを踏んでみたい。性能だけでなく、そんな気持ちが持てるブレーキ作りを心掛けている。 フロントにはPIAA製フォグランプを取り付けると、いっきにレース仕様の雰囲気となった。 見てください。これがみんなの熱い気持ちが込められて復活した [2016 トヨタ スポーツ800]です 年内、完全ゴールとはいかなかったが、このオートサロンにしっかりと間に合いました。ナンバー登録したら、軽井沢あたりまで心地よいキャブの吸気音を感じながらひと走り……しようと思います。 協賛&協力してくれたメーカーさんにショップさん、さらにはプロの仕事を貫き通してくれたメカニック&職人さん、大変有り難うございました。
4月1日~
4月1日、遂にナンバーを取得しました。

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